私が映画の中でアイラッシュカーラーを使う女優を初めて見た記憶は、「月の輝く夜に」という題名の主演シェールでした。1９８７年のアメリカ映画です。

マンハッタンを舞台にイタリア系の３０代後半のバツイチのシェールが、婚約者の弟とふとしたきっかけで恋に落ち、そして初デートをメトロポリタン歌劇場でオペラを見に行く約束をしてしまいます。

その当日、久しぶりの美容院で白髪混じりの紙を染め、メイクアップする画面にはっきりとアイラッシュカーラーが映り、まつ毛をカールアップする場面が入りました。美容院から出てきた彼女はまるで別人のように素晴らしい美女に変身していました。シュールの特長ある大きなつぶらな瞳とともに画面に映ったアイラッシュカーラーはメイべリン社製であり、当時東京カールで製造し、輸出していた製品でした。スクリーンに映し出されたこのシーンは今でもはっきりと思い出され忘れることはでききません。